「テラと7人の賢者」は、コンピューターを使わずに情報科学が学べる「コンピュータサイエンスアンプラグド」の書籍。小学1〜3年生向けだそうです
パソコンの中の「デジタルランド」に迷いこんだテラが、元の世界に帰るために、7つの賢者が持っている「まほうのコイン」を集めるというお話。登場する賢者のキャラクターが個性的で、非常に面白い内容になっています。目次に沿って見ていきたいと思います
正しい順番を当てろ!
1人目の賢者は人魚の「プログラマーメイド」。プログラムの命令が順番に実行されていることが学べます
白黒カードで数当てゲーム
2人目の賢者は「ニシン王子」。なぜニシン?と思いましたが、学ぶのは二進数。本にカードが付属しているので、実際に手を動かして試すことができます
白黒ドットでお絵かきゲーム
3人目は「ドット・パンダ」。コンピューターが情報を0と1で表していることが学べます
うまくメイレイできるかな?
4人目は「プログラマンモス」。プログラムの命令が1つ1つ順番に実行されていくことが学べます
引っくり返されたカードはどれ?
5人目は「レディ・オセロ」。データの間違いを判定するパリティビットの考え方が学べます。ひっくり返したカードを当てるという手品が紹介されていて、付属しているカードで試すことができます。パリティビットを手品に使うというのは面白いアイデアですね
はん人はだれにケッテイ?
6人目は「ケッテイギ」。「はい」と「いいえ」しか答えられないキャラクターです。決定木の考え方が学べます
ならびかえマシンのひみつをあばけ!
7人目は「ならべカエル」。ソートについて学べます。これも付属のコインカードで試すことができます
その他
書籍で利用するカード(賢者コイン・手品カード・ニシンカード)が綴じ込み付録としてついています
本書に登場した謎解きの応用編の「賢者からの挑戦状」。5つの謎があります
別冊の「冒険の書」。謎の解答と、大人向けのコラムが掲載されています。ドリルの別冊解答みたいな感じです
読み終わって
こういう本は、海外で出版されたものの翻訳が多いですが、この本は日本発。なので、日本語として違和感のない文章で書かれているので非常に読みやすいです。登場する賢者も日本人に馴染みやすいキャラクターです。「ニシン王子」や「ひっくりカエル」は日本語ならではのネーミングで、子どもの印象にも残りやすいでしょう
低学年向けだから・・・と軽い気持ちで読み始めましたが、かなり濃い内容で驚きました。コンピューターを使わなくても、こんなに色々なことが学べるのですね。1つ1つは学校の教材でも使えそうです
公式サイトで実際に謎解きにチャレンジできます。チャレンジして面白かったらぜひ本書を手に取って読んでみてください